蜘蛛の糸
映画「蜘蛛の糸」(2011年/日本)を観ました。原作は、芥川龍之介著『蜘蛛の糸』(1918年)、『アグニの神』(1920年)、『煙草と悪魔』(1916年)。企画・製作・宣伝・配給・監督は、秋原正俊。
有名な『蜘蛛の糸』を現代風にアレンジしています。ファンタジー要素が大きい作品です。低予算で製作されていて、セット等はいたってシンプルです。
葬儀で香典を盗んだところを車に轢かれた男(平幹二朗)は、三途の川を渡って、閻魔大王に「カンダタ」と命名されたと語ります。生前の名前は、原作と同じく出てきません。カンダタのいる地獄は、自然の中に家があり、服を着て、現世とほとんど変わりなく生活しています。たまに他人に会いますが、地獄の人口密度は低い。原作には「血の池」「針の山」などと書かれているので、映画の地獄はかなり平穏です。ちなみに、天国も似たような風景です。
魔女と恵蓮のエピソードは『アグニの神』を、煙草畑での悪魔とのエピソードは『煙草と悪魔』を引用しています。
カンダタ役の平幹二朗は、受け身の演技。もっと狂気的かと予想していましたが、喚いたり叫んだりしないので期待外れ。鬼/垣内聡子役の高畑こと美は、高畑淳子の娘とのこと。高畑淳子も垣内千枝役として特別出演で出演していて、今作が母娘映画初共演とのこと。十一面観音菩薩役のスティーヴ エトウは、打楽器奏者とのこと。
パンフレットは「原作付きガイドブック」になっていて、原作3作品を収録しています。『蜘蛛の糸』は久々に読みましたが、とても短くてびっくり。「〜でございます」調で書かれているのも味わい深い。
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