指輪をはめたい
映画「指輪をはめたい」(2011年/日本)を観ました。原作は、伊藤たかみ著『指輪をはめたい』(2003年)。監督・脚本は、岩田ユキ。
スケートで頭を打って記憶喪失(健忘症)になった片山輝彦(山田孝之)が、婚約指輪を誰のために買ったのか解明していくストーリーです。4人の女性が登場します。後述するように、原作の設定を変えていますが、映画らしい脚本になっています。ただし、編集が凝りすぎで、ストーリーの流れが理解しにくいのが残念。
片山輝彦役の山田孝之は頭に包帯を巻いています。まじめで共感できるキャラクターです。誕生日の設定が12月15日で、私と同じでした。住友智恵役の小西真奈美は、白衣がよく似合います。潮崎めぐみ役の真木よう子は胸が大きい。風俗嬢の役柄で、「モテキ」とはキャラクターが大違いです。鈴木和歌子役の池脇千鶴は、服装が個性的。言葉使いがとても丁寧。
しかし、最も印象に残るのは、エミ役の二階堂ふみ。ヒロインの3人以上に存在感があります。すっかりファンになってしまいました。スケートもうまい。スケート監修の村主千香は村主章枝の妹とのこと。
音楽は加羽沢美濃。ヨハン・シュトラウスのワルツのような音楽です。
原作は、片山輝彦を「僕」の一人称で書かれています。原作と映画では、登場人物の職業が異なります。片山輝彦は原作では編集者ですが、映画では製薬会社の営業に変更されています。同様に、住友智恵はゲーム好きの後輩から会社の先輩に変更、潮崎めぐみは某ハム会社の広報から風俗嬢に変更、鈴木和歌子は損保会社に務める大学時代の同級生から人形劇パフォーマーに変更されています。いずれも映画のキャストのイメージに合わせたのでしょう。原作ではセックスシーンが書かれていますが、映画では一切ありません。また、原作では絵美里は同い年の同棲していた元恋人、笑(エミ)はスケートリンクに現れる中学生として書かれて、二人はよく似ているという設定です。
原作は結末が謎めいています。片山がもう一度頭を打ち、目が覚めたときは最初に頭を打った2週間前に戻り、絵美里の携帯電話番号を覚えています。また、救急車を運転している隊員が笑に似ています。婚約者探しはすべては夢だったと解釈できます。最後のパラグラフで「過去にも現在にも、そして未来にも所属できずにいる男」「マンモスのように氷漬けになった男」と「僕」を形容していて、ヒントが隠されているようです。
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