Sat, Mar 22, 2008
友人のホームページに刺激されて!
3月5日の《冬の旅》リサイタルに関連する今のところ唯一のページを友人が書いてくれました。友人とは打ち上げで色々と話したのですが、極めて正確にこちらの言ったことを把握してくれたので驚きです。人間のコミュニケーションというものは大抵すれ違いが多いですから。
一言で言うと、「にせの”いくら”どれだけたくさん食べてもダメ。本物の”いくら”を一粒でも食べなさい。」(こういう風には言わなかったけれど)と、まるで宗教指導者のような口ぶりだったかも。今思うと自分でも気恥ずかしくなるのですが、結果的に友人の”幸福追求権”に寄与できるかもしれない。とりあえず、今の自分のことばで再構成してみることにする。
1.いきなり本物にかじりつけ!
これはすべてのことに言えるのでは。外堀を埋めてから本丸へ、などと言っているといくつ命があっても足りない。外堀方式は学校でしこまれてしまうのではないか。無能な教師と学校にとっての時間稼ぎのために、わざわざ遠回りをさせられたり、いつまでも目的地に到達しない道を歩かされたりするのだ。今あなたの心に訴えかけてくる音楽そのものが、あなたの対象の実態そのものです。実は、楽譜なども必要ありません。聞こえたとおり弾けばいいのです。
2.全体像を把握してから細部に進め!
あらゆる手を尽くして全体像を把握する。音楽だったら、気に入った演奏を、時には注意深く、時には聞き流して、何百回と聞く。楽譜を見ながら、飯を食いながら、本を読みながら、居眠りをしながら、風呂に入りながら(?)・・・ 気分によって、心の中で音楽は様々な形をとって表象される。赤ん坊がことばを覚えるように無心の状態で音楽そのものを自分の中に取り込む。とりあえず細部はどうでもよい。自然に細部が聞き分けられるようになるまで聞き込むことが重要。
3.形にこだわらずに意味論が重要だ!
どういう指使いで弾くかよりも、自分で出す音がどんな感情、意味を持っているか考えましょう。一つの音を、怒り、悲しみ、喜び、楽しみなどの様々な感情をこめて弾き分けてみませんか? おっと、それはむずかしいかな。月光の第1楽章はどんな感情でしょうか。第2楽章はダンス。楽しげに1小節だけ弾ければそれで十分。第3楽章は和音のダンダンというところだけで怒ることができればOK。
ただし、譜読みをするときには、一切の感情を捨て、最弱音で音楽それ自体が何を語っているかに耳を傾けましょう。練習方法には様々なディメンションがあります。一方向だけに集中すると行き詰まります。それを上手に導くのが先生の仕事なのでしょうね。
4.誰のために弾くのか?
言うまでもなく、第1義的には自分のために弾く。アマチュアはそこに留まればよい(?)。いやいや、ことばがそうであるように、音楽もコミュニケーションのためにある。初歩であろうが、下手であろうがそんなことは関係ない。人前で弾くのは心理的抵抗があるが、かっこつけるために音楽するのはかっこ悪い(笑)。
ところで自分は、当然のことながら音楽愛好家=アマチュアの時代があった。そして今でもその延長線上にいる。そしてどこからがプロなのか、その境界線はいまだに不明。しかし、こう思う。西洋音楽の本質は対話であり、対話のために作られている、と。対話が成り立つためには、相手方にどのように届くかを想像することが必要。
例えば、楽譜にfとかpとか書いてある。それは弾く人が強く弾いたり弱く弾いたりするという指示ではない。小さなサロンでも何千人も入るホールでも同様に、聞いている人に強く聞こえるか弱く聞こえるかを指示しているのだ。つまり楽譜に書かれていることは、聞き手にそう聞こえることが書いてあるのである。”楽譜に正確に”ということは、演奏者がそうするのではなく、聞き手にそう聞こえるように演奏者が仕組むのである。したがって、そう聞こえるように弾くためには、実は楽譜通りに弾いてもダメなのである。
こうした”秘儀”を教えるのも先生の役割ということになるが、実際にはなかなかむずかしい。なぜならば、日本には残響のある程度ある練習場所が少なく、ともすれば狭苦しい防音室で練習せざるを得ず、空間を想像して練習する機会を得ることが困難で、先生自体がそのような経験を積むことができにくい状況にあるからだ。
・・・初学者を追い込んでいますか? 友人のホームページに刺激されて勢い込んで書いたことですから、まあお気にせずに・・・
http://www.cnet-ga.ne.jp/yoko-i/nocturne/piano.html#6
この記事はピアノ初心者にとって凄く参考になる記事ですね。打ち上げでお話した時よりも、詳細に説明してあり、ピアノを始めて三ヶ月の私にとって、こんなに助かる記事もありません(※)。これからピアノの練習をしていく上での指針に目標にさせていただきます。
( ※これは私だけでなく、私のようにピアノを始めたばかりの人にとって、いやピアノ中級者や上級者にとっても、参考になる記事だと思います。ピアノを始めてから、ピアノの練習を導いてくれるような記事はないかとネットで色々調べたのですが、ためになる記事って本当に少ないんですよね…)
※このブログはコメントが400文字までのようなので、それだと続きは書ききれないので、続き(この記事の1〜4についてのコメント)は私のHPの「Piano」に書かせていただきました
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