2010/2/10 (水)
とらドラ!で三題噺「復帰」「顔」「勉強」
「ねえ竜児、私達何してるのかしら」
眉根を寄せて呟く大河。
「何って……勉強だろ」
卓袱台の上、並んで座る二人の前には広げられたテキストとノート。
「せっかく二人きりなんだし、もっと恋人っぽいこととかしたいと思わない?」
「そりゃ、思うけど……復帰したばっかりだから、休学してた間の勉強教えてくれって言い出したのは大河じゃねえか」
「そんなもの、竜児と一緒に居るための口実に決まってるじゃないの。だから、ねえ……」
寄りかかる大河に、しかし竜児は首を横に振る。
「……いや、駄目だ。勉強するって言った以上は、きちんとしないと大河の親御さんに顔向けできねえ」
「まったく、竜児ってば糞真面目なんだから……」
「おう、真面目と誠実が俺の身上だからな」
「そうだ、ご褒美とかもらえたら勉強にもやる気出るかも」
「ご褒美って……何だよ?」
「そうね……1ページ終らせるごとにキス一回とか」
「……駄目だ。いちいちそんなことしてたら余計な時間がかかりすぎるじゃねえか」
「ぶー。竜児のケチー」
「その……そういうのは、後でまとめて、な」
頬を赤らめる竜児に、大河はにんまりと笑って。
「このエロ犬♪」
「……嬉しそうに言うんじゃねえよ」
「さー、ちゃっちゃと進めるわよー。やっちゃんが帰ってくる前に終らせないと!」
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キーワード:「復帰」
ザ・バカップルw
2010/2/6 (土)
とらドラ!で三題噺「向けて」「落として」「竜児」
「大河ちゃん、どうしちゃったんだろうね〜……」
「おう……」
卓袱台の上には虚しく冷めゆく料理が一人分。
大河が三日前から突然食事を食べに来なくなったのだ。それだけではなく昼の弁当まで拒否をする始末。
理由を聞いても『そんな気分じゃない』とかなんとか、はっきり言ってわけがわからない。
一応コンビニ飯やインスタント、惣菜等で食事はしているらしいのだが……
「あいつ、ちゃんと栄養とれてるのか?野菜食ってないんじゃねえかな……」
「心配だねぇ〜……」
「おう……」
翌日。
「おう……しまった」
今日は泰子は早出なので、夕食は竜児一人だけ。だが皿の上には揚げたてトンカツが二枚。
大河の分は下拵えまでにしよう思っていたのだが、気がついたらいつもの癖で揚げてしまっていたのだ。
「冷めたのを暖めなおすと味が落ちるしなあ……。しかたねえ、明日カツ丼にするか弁当にまわすか……」
竜児が呟いた時、どばぁん!と久しぶりに響いたのはドアの音と、
「竜児ーっ!おなかすいたーっ!」
「た、大河!?」
「ごはん何?あ、とんかつ!やった!ほらグズ犬、さっさと用意しなさいよ!冷めちゃう!」
「お、おう……」
ぱくり、とトンカツを一切れ口に入れ、もぐもぐ、ごっくん。
たちまち大河は相好を崩し、
「……っくぅ〜〜!これこれ、この味!やっぱ竜児のごはんは美味しいわ〜」
「……それじゃ、何でここんとこ食べに来なかったんだよ」
「んとね、ちょっと再確認したくなったのよ」
「……何を?」
「私、毎日当たり前のように竜児の料理食べてたけど、考えてみればほんの何ヶ月か前までは手料理そのものに縁が無かったのよね。
それを思い出しちゃって、そしたら、ここでごはん食べてることの意味っていうのかな、考えちゃって……
で、一度ちょっと離れてみようかなって」
「おう、そうだったのか……心配したんだぞ、俺も泰子も」
「ごめんね、上手く説明できなくて」
「まあいいさ、こうやって戻って来たんだし。さ、冷める前に食っちまえよ」
「うん。ねえ竜児」
「おう?」
「離れてわかったのはね、竜児のごはんが食べられて、私やっぱり幸せなんだってこと」
「おう……」
竜児の頬に、つうと流れる一滴。
「……あれ?何でだ?」
「何よ竜児、泣いてるの?」
「いや、わかんねえ。わかんねえけど……うん、多分俺も今幸せだから……だと、思う……」
「……よっしゃ!」
大河が小さくガッツポーズ。
「……え?」
「まさかこんなに上手くいくなんて思わなかったわ。感激のあまり泣き出すなんてね」
「え?え?」
「本で読んだのよ。男の子の気を引くのには『落として上げる』のがいいって。
竜児にこんなに効果があるなら、北村君にだってきっと……!」
「……おう、そうだな!これなら北村もイチコロだぜ!実際に体験した俺が言うんだから間違いねえ!」
「でしょでしょ!早速北村君用に向けてのシチュエーションを考えないと!」
「ところで大河、お前そもそも北村に冷たい態度がとれるのか?」
「……う゛」
「それに落とした時、上げる前に完全に気持ちが離れちまう可能性もあるよなあ」
「うう……」
「……憶えとけ、これが『上げて落とす』ってやつだ」
「ううう……」
「ねえ竜児」
「おう?」
「さっき話したのも、嘘じゃないから」
「……おう」
――――――――――
キーワード「落として」
名詞じゃないワードが多いとなかなかに難しい……
人名ワードはあまりストーリー考える役にはたたないし。
2010/2/2 (火)
とらドラ!で三題噺「開ける」「耳鼻科」「明日」
「竜児」
突然呼ばれて横を見ると、さっきまで寝転んでいたはずの大河が起き上がり、目を閉じて唇を突き出して。
何で急に?と思わないではないが、可愛い恋人のおねだりを無下にするほど竜児も野暮ではなく。
とりあえず見ていたプリントの事は頭の片隅に追いやって、大河の頬に手を添えて。
「なあ大河、急にキスねだるなんてどうしたんだ?」
すっかり甘えん坊モードで身体を預けてくる大河の髪を撫でながら尋ねる竜児に、大河はきょとんとした顔で、
「なによ、竜児が誘ったんじゃないの」
「……はあ?」
直前の記憶を探るが、そんな事実はどこにも無い。
「キスするかって、言ったじゃない」
もう一度よく考えて……
「……大河、明日にでも耳鼻科に行ってこい。それとも今から耳掻きのほうがいいか?」
「何よそれは」
「俺は『寄付にするか』って言ったんだよ」
言いながら竜児は、卓袱台の上のプリント――町内会チャリティバザー協力のお願い――を大河に見せる。
「泰子は店を開けるから無理だし、俺と大河だけじゃバザーに出店の手続きとか準備とかできねえだろ。だから寄付で協力するしかねえかって」
「……え?え?それじゃ、私が聞いたのは……?」
「だから、聞き間違いだろ」
竜児の言葉に、桜色だった大河の頬がみるみる真っ赤に染まる。
「ん……」
「ん?」
「……んにゃあぁぁぁっ!」
――手乗りタイガーモード、発動――
「恥ずかしいからって暴れるんじゃねえぇぇぇっ!」
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キーワード:「耳鼻科」
ちょっと強引?w