2008年4月24日(木)
ついに知られた秘密のボタン
(弥生十九日)
子供はテレビが好きだ。
その箱から、映像が浮かび上がり、音声が聴こえてくることが、不思議でならないのだろうか。一歳二ヶ月のうちの子も、テレビがついていると、魂を吸い取られるようにして、画面に集中する。最近ではテレビの真ん前まで移動して、へばりつく。そのままほっといたら、あっという間に近眼クンになってしまうだろう。
対処する方法は一つ。テレビを消すことだ。
ところが、ついに今日、相手のほうが上手であることを知らされた。防犯対策をしても、それを上回る手口で侵入されるように、ワクチンを開発しても、それが全く効かない新手のウイルスに進化してしまうように、ヤツは一歩先を往く。
テレビ画面の下部に並ぶボタンの、一番左にあるのが、電源であることを、どうやら知られてしまった。それを押せば、テレビが付くという事実を、ついに学ばれてしまったのだ。
同様に、同じボタンでテレビを消せるという秘密も、すでに敵の手の中だ。
付けて消して、消して付ける。こっちが怒ると、にっこりと笑う。楽しくて仕方ないらしい。しかも、テレビから引き剥がそうとすると、泣く。
早くもチャンネル権を、奪われてしまったようだ。

