昨年末始まったイスラエル軍によるガザ地区への攻撃は今なお続いています。
紛糾の末ようやく採択にこぎつけた国連決議も事態を打開できず、事態は混迷の度を深めています。この記事を書いているあいだにも犠牲者は増え続けており、非常に残念なことですが、1,000人を超えるのは時間の問題のようです。私たちは今後も幼い子供たちが命を落としていくのを傍観しているしかないのでしょうか。
見ておかなければならないものというのが確かにある。
(http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51160622.html)
まずは無力感を噛み締めることから始めたいと思います。
このような世界の紛争の問題に真っ向から挑んだアニメがあります。
日本が世界に誇る人気アニメ、ガンダムシリーズの最新作『機動戦士ガンダム00[ダブルオー]』です。2007年秋にファーストシーズンが開始され、6ヶ月のブランクのあと、現在はセカンドシーズンが放送されています。
物語の舞台は今から300年後の西暦2307年。いまだ絶えることのない世界各地の紛争に、武力による戦争根絶を理念とする私設武装組織ソレスタルビーイングが武力介入を開始します。
化石燃料枯渇後のエネルギー供給を担う太陽光発電システムのための3つの軌道エレベーターを保有する、アメリカを中心としたユニオン、中国、ロシア、インドを中心とした人革連、ヨーロッパを中心としたAEUの3つの国家群は、圧倒的な性能を誇るソレスタルビーイングの機動兵器「ガンダム」による武力介入の脅威に対抗するため、これまでの敵対関係を解消し、勢力を結集していきます。
主人公ソラン・イブラヒムは、太陽光発電システムの導入を発端とする太陽光発電紛争により現在の中東諸国がすべて滅んだあと、かつてイラクとイランが存在した土地に建国されたクルジス共和国の反政府ゲリラ組織KPSAの元少年兵です。
ガンダムに絶体絶命の危機を救われたソランは、ソレスタルビーイングのガンダムマイスター刹那・F・セイエイとして、再び戦火の只中へと身を投じていきます。
世界から紛争を根絶するにはどうすればいいのか?
ソレスタルビーイングが出した結論は、圧倒的な武力により戦火を交える双方の陣営を攻撃し、戦闘行為を停止させることです。もちろん、一度の武力介入で戦争が終結しなければ、何度でも。対立する双方の憎しみが彼ら自身に向けられるまで。
彼らはほんとうに世界から戦争を根絶できるのか?
その答えはまだ出ていませんが、この物語は私たちが向き合うべきいくつもの問題を提示しています。
梅田 アメリカの人は日本の新聞なんて誰も読みませんよ。でも、アメリカはこうすべきだなんて書いている。誰も読まないという前提があるから、思い切ったことが言えるのでしょう。でも、そこには何の価値もない。
(水村美苗・梅田望夫「日本語の危機とウェブ進化」『新潮』2009年1月号 p.351)
確かに梅田望夫さんの言うとおりかもしれません。しかし、アニメならどうでしょう?
それも世界中にファンを持つガンダムなら、これからの世界を担う世界中の子供たちにとどくのではないでしょうか?
今回は、『ガンダム00』が私たちに向き合うことを迫る現在の世界が抱える問題について考えてみたいと思います。
今回の記事は『ガンダム00』のストーリーのネタバレを含みますのでご注意ください。未見の方にもわかりやすい記事を心がけますが、事前に公式サイトやりるさんの『空夢ノート』のレビュー(ネタバレ注意)などでストーリーを把握しておかれることをお勧めします。また、有料ですがギャオネクストで現在放送分までの動画を見ることができます。