2010/2/6 (土)
過渡期の産物「.5」
新しいモノへと移行する過渡期には、「悩ましい」産物が出現したりします。私の作っているツール群などはまさにソレで、移行期の矛盾を多分に含んだ内容となっています。
コンポジット周りのツールの集合体である「xtools」やデータベース規約の「atDB」は、現在キメラ状態の真っ只中であり、バージョン番号さえフワフワしております。新しいモノが従来のモノに対して上位互換であれば、まだ収拾する事も可能ではあるのですが、互換をもたない新方式ですと、移行期のツジツマ合わせは大変です。例えば、MacOS9とXの時の騒動が、良い(悪い?)例です。UNIXにMacOSの「フリ」をさせるのは、さぞ大変だったと思います。
そんなこんな、どうしようかと悩む日々が続いていましたが、ふと「混沌を肯定」してしまえば良いのだと気付き、頭がクリアになりました。新旧双方を同時に満たす事ばかりを考えていましたが、もともとポリシー自体が大きく異なるモノを1つにまとめようとしていた事に無理が有った訳で、いっその事、「移行期はどっち付かずの状態」である事を基本構造として受け入れてしまえば良い‥‥と思った訳です。
例えば私の作っているxtoolsでは、
バージョン1.0 撮影台互換方式(現在開発終了)
バージョン2.0 撮影台互換方式に200x年代の新技術をプラス(現在メンテ状態)
バージョン2.5 撮影台互換方式と新方式をそこそこ共存
バージョン3.0 新方式(旧方式はサポートせず)
‥‥のように規定する事で、スッキリとまとめる事ができるかなと思った次第です。「0.5」バージョンの「どっちつかず」をあえて明確に設定する事で、移行期に対応しよう‥‥と言う訳ですネ。
ぶっちゃけ、新方式と旧方式を共存させるのは「無理な話」であり、後手にまわる対処も多いのですが、それはもう「仕方ない事」と割り切ってしまえば悩まずに済みます。「移行期間だけ耐えれば良い」と方針をハッキリさせる事で、どのように備えて対処すれば良いかを思考できます。
0.5‥‥。なるほど、たしかに半分、半分‥‥です。
QuickTimeの上限
After Effectsをいじっている最中、QuickTimeのドット数に上限がある事が解りました。‥‥まあ、無制限と言う事は無いだろうけど、どの辺りが上限かは調べてみた事が無かったので、実地で調べてみる事にしたのです。もしかしたら、どこかに文献があるのかも知れませんが、見つけられなかったので、手っ取り早く予測・実測で検証してみました。
結果はどうやら「2^24」、つまり2の24乗(=24bit)、1677万ドットが上限のようです。横や縦の寸法制限ではなく、画面全体の画素数・ドット数による制限です。まあ、大体この手の制限値って、2の倍数(しかも8,16,24,32などの「キリの良い数値」)だよネ。
例えば、4500x3720=16740000ドットのQuickTimeを書き出すとAfter Effectsでも読み込み可能ですが、4500x3730=16785000ドットのQuickTimeは読み込みできません。画像の通り。
たった10pxの違いなのに、明暗が分かれる訳です。
スクリプトで判別する場合は、(compにCompItemを代入して)
(comp.width*comp.height)>Math.pow(2,24)
‥‥で検査して処理を振り分ければ対処できます。どのような対処をするかは、その時の状況で。
今はまだSD解像度がその字の通り「Standard Definition」、つまり標準と呼ばれているので表面化しない部分も多いですが、HDが「Standard」になった近い未来の状況では、色んな部分で問題が浮上するはずです。
まあ、次期After Effectsは(Mac版も)メモリを沢山使える仕様になるでしょうから、相殺される状況にはなるでしょうが、今までのような「16bitにしておけばバンディングがでない」みたいな大味な対処のままでは、そこかしこで「ヤギが鳴く」事になるでしょうネ。10年前のマシン性能が低かった頃の「工夫」を思い出して、近い未来こそ「手元にある機材を如何にして使いこなすか」を実践すべき‥‥なのでしょう。
