2010/4/5 (月)
After Effects CS5でみえてくる未来の分岐路
米国AdobeでCS5のアナウンスがありましたネ。とは言え、4/12にLaunchなので、即出荷ではないようです。実際の発売はもうちょっと先のような気がします。
After Effects CS5の目玉は、地味なところですが、やはりIntelMac最適化と64bit化による大容量メモリの活用でしょう。1.5GB程度しか使えなかったメモリ容量制限が払拭されるので、2K4K時代には必須のバージョンアップといえます。特に毎度メモリの容量不足に悩んでいた私にとっては、無くてはならないバージョンアップです。RGBは48bit、RGBAは64bitで素材を運用している事もあり、「ようやく、積年の悩みの種が消滅」してくれます。
逆に言えば、CS4で充分やっていける映像内容ならば、今回のバージョンアップは魅力が少ない‥‥とも思えます。TGAのセル素材にスムージングをかけ、定型の映像処理を施し、定番のコーデック・1.5K幅の解像度でQT出力‥‥のようなフローならば、あまり魅力を感じないかも知れません。
極端な話‥‥かも知れませんが、「CS4で充分=今までのやり方で、未来もやり通す」‥‥となり、「CS5が必要=今までのやり方では限界があるので、新しい方向に進む」‥‥とも判別できるかも知れません。いや、ほんとに極論ですが、CS4とCS5の間にはそのくらいの「川」が流れていて、「その川を渡るか否か」を問われているような気さえします。
*いや、もちろん、CS5で従来表現のアニメを作る事は全然可能です。CS5の実力を全開にするならば‥‥と言う極端な喩えです。
CS5を有効に活用する為には、QTや連番等の「足回り」にも大きくメスを入れる必要があります。実際問題としては、QTの「24bit画素数の問題」は深刻で、QuickTimeフォーマットのバージョンアップはすぐにでも望まれますし(‥‥これはAppleにがんばってもらわないと、ユーザサイドではどうにもできない)、QuickTimeのコーデックも旧来のコーデックでは様々な足枷があります。連番はより色数の多いDPXで運用する事も増えてくるでしょうし、進化する編集・現像所周りの状況もフィードバックする必要があります。映像内容面にとどまらず、運用面も大きく変わってきます。
CS5のバージョンアップは、新しいバージョンは良さそうだから‥‥とか言う曖昧な理由で導入してしまうと、新機能を有効に活用できないかも知れません。サードパーティ製のプラグインの64bit化も必要(=バージョンアップに費用がかかる)ですし、何よりもPowerMacは使用できないので、人・作業環境によってはバージョンアップの恩恵よりリスクの方が大きくなるかも‥‥知れません。
「CS5にする」重要な目的が見えている人ならば、従来の足枷から解放され、より自由にアクションする事ができる‥‥と思います。

