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思い出のアルカノイド! 〜前編
送られてきたバカでかい箱を開けるとそのブツは姿を現しました。電源を差し込み、スイッチを入れると、鈍い起動音と共に画面が明るくなり、聞き覚えのあるスペーシーなメロディーが辺りに鳴り響きました。そしてオイラの胸中には過ぎ去ったあの夏の思い出の日々が鮮やかによみがえってくるのでした。 今回落札したのは、アーケードゲームの名機「アルカノイド」です。1986年にゲームセンターに登場したアルカノイドは、ATARIのブレイクアウト(通称ブロック崩し)のリメイクとして大ヒットしました。現在のアーケードゲームのようにレバーとボタンで操作するのではなく、中央にあるダイヤルをまわして自機(パドル)をコントロールし、ボールを打ち返して画面上部にあるブロックを消して行くというゲームです。このダイヤルでコントロールするゲームというのは、プレイヤーの直感と感覚でプレイするにはうってつけなのですが、アルカノイドのシステムの完成度があまりに高かったせいか、その後は新しいスタイルのゲームが投入されることもまばらになり、いつの間にかメインストリームから姿を消していってしまいました。このアルカノイド、最近ではドラえもんの声優の大山のぶ代が、ワンコインで全面クリアーするという衝撃のDVDがゲームミュージックCDのボックスセットにオマケで同こんされ、ちまたの話題をさらったりしています。 このアルカノイドがはやっていた当時オイラは19歳でした。上京を果たし専門学校に通っていましたが、金もないので夏休みの間は実家に戻り、静岡駅の高架下にある駅弁のお茶を製造している工場で毎日バイトをしていました。バイトの内容は単調で、お茶のティーバッグを延々と袋に詰めたり、プラスチックの容器を組み立てたり、決まった時間になると新幹線のホームに熱湯入りのお茶セットを納品しにいったりしていました。一緒に働いていたのはおばちゃんばかりだったので、昼休みになるとオイラは居場所が無く、繁華街にあるエアコンの効いたゲームセンターにひとりで涼みに行くのが日課でした。(続く) ・ピエール瀧への応援メッセージを投稿 ・コメントを読む