2011年6月22日(水)
マキャベリっておちゃめ♪
サマセット・モームの「昔も今も」(ちくま文庫)を読みました。
いや〜・・面白すぎ♪ 己の頭脳と知性、話術や、会話の魅力に絶対の自信のあるマキャベリが、今を日の出の勢いの法王の息子チェーザレ・ボルジアと、その傘下に入りたくないフィレンツェの外交官として交渉する役割を帯びて、イモラにやってくるのですね。
その時の出来事として、食えない公爵チェーザレと外交交渉するのと、下宿の隣家の美人の人妻をモノにするという二つの目的を達成しようと策謀をめぐらす物語です。
なにが面白いって、このとんでもない自信満々の「色男」の、二つの目的のために、次から次へと打っていく手が、なかなかに面いのです。そして、運命の日に、人妻との密会と、公爵の呼び出しがばっちり重なってくる。
いや〜・・ここからがとんでもなく見ものなのですよね。マキャベリが知性も教養もかなぐり捨て、みっともない男になるのに従って(これがまた、抱腹絶倒な欲求不満男だ。本当にあんた策士なの?と笑いたくなる発言をまき散らす♪)、彼に操られていたはずの男や女が、なかなか意味深な発言をする。ラストまで、一気に読めてしまえますが、各人のセリフを注意深く深読みしなければいけません。久々に面白かったですねえ。最後の最後まで「落ち」があります。
特に、登場の初めからうさんくさい「際限ない権力や贅沢三昧の生活が堕落させる以前の、ある古代ローマ皇帝」の肖像に似た顔の修道士が面白い。説教がうまいという評判なので、弁舌は立つのはもちろんのこと、なかなかの策士で、結局、最後までマキャベリとタイマンをはるキャラですね。
これが面白すぎたので、マキャベリの戯曲「マンドラゴラ」まで読んでしまいました。この策謀に満ちた修道士は、マンドラゴラに同じ名前で登場する・・ということになっています。

