喫茶去(きっさこ)
よくいらっしゃいました。
まずはお茶でも召し上がれ。
課題吟
鵜飼蟻朗編「番傘新人秀吟抄」番傘川柳友の会
(その5)
先生を生捕りにする幼稚園
先生が指名に迷う参観日
先生と貴方と分けて医師の妻
咎められ鼻へ突き出す定期券
改札へうっかり裏の彼を見せ
定期券帰りも同じ顔に会い
世話好きといわれ承知で損をする
世話好きの伯母を家内はけむたがり
世話やける人でおますと嬉しそう
サンプルで決めてメニューでまた迷い
大盛りを食う食堂は顔がきき
割れた音食堂中の目を集め
肥ったを云わず水着を小さがり
しずくまだ落ちる水着にインタビュー
迷い子の水着の色をアナウンス
そのわけを言えず誤解をされたまま
こちらにもあった誤解を招く種
のどまでも出てる誤解のわびが出ず
長生きの家系を誇る渡り初め
長生きの家系も仲人さんはほめ
しあわせは米寿に孫の名をちがえ
喜びの声へマイクが束になり
産声が大きくひびく電話室
遊園地落ちてくる声回る声
以上、五十の課題吟のうち三句づつ秀吟をご紹介しました。
昭和40年から更に40年が過ぎた現在は複雑な社会現象を呈
していますが、現在はベテランの川柳作家に成長したであ
ろう当時の新人は、時代の変化に対応した作品を発表して
いるのでしょうか?五・七・五の言葉の羅列や駄洒落などを
「川柳」と誤解している川柳ブームを嘆くだけでは駄目です。
モルセラ拝
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