Thursday, February 5, 2009
CDO は、ミンチ肉か?
金融工学はけしからん。
いい肉も腐った肉も一緒くたにミンチにして、いい肉として売った。だからけしからん。
という喩え(たとえ)が巷の一部で言われているようだが、この間、テレビを見ていたらNHKのドキュメンタリー番組で同じような説明をしていたので驚いてしまった。
このミンチ肉の喩えは明らかに間違いなのに、巷の噂レベルならともかく天下のNHKがゴールデンタイムでこんな誤りを伝えるとはと呆れてしまう。
少し考えても、いいものも悪いものも一緒くたにして混ぜる合わせるだけのことなら、高度な技術や数学の知識がいるはずもないこと位すぐわかりそうなものだ。そんな事のために、物理や数学の博士号をもった研究者が必死で取り組んでいると思っているのだろうか?
CDO (Collateralized Debt Obligation) の金融工学技術は実際には逆で、ミンチ肉で喩えるならば、
いろいろな質の肉が混ざりあったミンチ肉を、肉の質によって上、中、下に振り分ける技術なのだ。肉の質は、その肉の将来の腐りやすさによって分ける。
このことが判れば、最初の腐った肉の入ったミンチの喩えは、事実とは全く逆のことを言っていることが分かるだろう。そもそも、すでに腐った肉が入っているミンチ肉を誰が買って食べるのだろう?そんなミンチ肉を作って売って誰が得をするのだろう?
勿論、運用の部分で問題はあったことは確かだ。一つは、上の肉と、中の肉との境界が甘くなっていたことである。これは格付け会社の問題だ。もう一つは、最初のミンチ肉の中身が不透明になっていた事である。これは、情報の非対称性の問題だ。それらの問題点は、以前から指摘されていたものだった。
しかし、技術の問題と、それを運用する人間の組織の問題とは区別して考える必要があるのではないか?
そして肉は本来、冷蔵庫や冷凍庫に入れて保存されなければならないが、今回は、電気が止まってしまって、予想したより早く腐りだしてしまったことが問題なのだ。
危機に直面してパニックになることはある程度、仕方ないにしても、事実を冷静に判断して分析してゆくこと (Cool Head) が、このような危機には大切なことなのだ。
やはり、危機管理は大切だ。
それから、よい子達。次からは、肉は早く焼いて食べようね。


