2009/9/14 (月)
HTVのドッキング方式と結合装置の関係
HTVがいよいよ今週末ISSとドッキングする。
HTVのドッキング方式はISSの10m手前まで接近してそれからISSのロボットアームがつかんで結合する方式である。
プログレスやATVが自動ドッキングするのに対してこのHTVはロボットアームの助けを借りる為技術的に劣っているイメージがあるがそういうわけではない。
この方式をせざるを得ない理由がある。それは結合部に共通結合機構(CBM)を採用した事による。
ISSには結合装置が3種類ある。1つはロシアのドッキング装置。2つ目はシャトルとのドッキングに使用しているAPAS-89ドッキング装置。そして日米欧のモジュールを結合しているCBMだ。
ATVはロシアのドッキング装置を採用した。このためドッキングシステム(ハード&ソフト)もロシアから購入している。
対してHTVはCBMを採用した。これは3種類の結合装置中一番大きな開口径が確保できるからである。そのためHTVは国際標準実験ラックや軌道上交換ユニットなどの大型機器を搬入することが出来る。
(ATVはロシアのドッキングトンネルの開口径80cmの制限から搭載できない)
しかしCBMは結合装置ではあるがドッキング装置ではない。
ドッキング装置は2つの宇宙船がドッキングするときのある程度の速度差、角度のずれを許容できるように仮結合装置が付いている。ソユーズやシャトルは一旦仮結合したあとに本結合する仕組みになっている。
しかしCBMはこの仮結合装置がないため結合する為にはロボットアームで非常にゆっくり、そして正確な角度でモジュールを接続する必要がある。
このためCBMを選択したHTVはプログレスやATVの様な自動ドッキングが出来ないのである。
ちなみにHTVとATVはそれぞれ長所/短所をもっている。
1:HTVは大型機器を運べるがATVは運べない。
2:ATVは燃料をISSに補給できるがHTVは出来ない。
3:ATVはISSのリブーストが出来るがHTVは出来ない。
ISSを維持する為にHTV/ATVそれぞれ必要と言うことである。
