公務員の労働基本権回復
《 民主党は衆院選マニフェストに、支持団体である自治労が求めた公務員の労働基本権回復を打ち出した一方、国民受けのいい総人件費2割削減を盛り込んだ。 改革案では、この両立を図るため、まず大幅な給与削減に向けた労使交渉の実現が必要だと指摘し、平成24年度からの人事院勧告制度の廃止を明記した。さらに、スト権付与は25年度以降として「2段階」での改革を進める考えだ。
また、警察官など治安や防衛にかかわる職員はこれまで通り、労働基本権を制限▽それ以外の部長級以下の職員に団結権と労働協約締結権を付与▽労使交渉で給与などの労働条件を決定できるようにする−などの方針も決めた。》
公務員の労働基本権については、「2.1ゼネスト」以降制限が加えられた。当時の「労働組合」は、「連合軍のお墨付き」の団体であり、飛躍的に増大したものだが、占領政策の一環でもあることから労働団体というよりも、民衆団体というものの役割をもっていた。したがって、他の国民による支持の如何によって、運動の評価が決定するものでもあった。つまり、公務員(公共企業体含む)組合と他の労働組合とが組んでストを行うこともまたありえたのである。
現在、公務員は公務員、会社員は会社員である。公務員は安定している、会社員はもはや雇用の安定とは遠のいている割合が増加している。もはやゼネストといって、両者が組むことはない。
また、ある一定の範囲でスト行為が及ぶからこそ効果があるわけで、個別にストをしたとしても、当該企業だけが業界から外れるにすぎない。企業内組合の致命点である。もはや労働組合の必要性は、横断的かつ統括力がない限り、目標なき地域闘争に終わる。そのため、産業もまた、疲弊していっている。
しかし民主党というものは、こういう古い出来事(昭和20年代後半の)を脈々とつないできているもので感心する。尤も、戦後の日本労働組合の分裂の宿命等もまたつないできているが。
諸労働運動から出て、政治闘争へ転化した者ら作ったのが民主党で、事大主義でない民族独立派の色合いが強い。ただし、労働組合本来の組合主義とはやはり違うのである。
自民党は、観念的、ロマン主義的色合いを濃くし、戦後日本の与党カラーになった。